美浜町社会福祉協議会の高齢者介護予防事業、 地域巡回いきいきサロンで、 ことし8月で86歳になる元小学校教諭の中嶋秀子さんが、 地域の祭りを紹介する手作り紙芝居を披露している。 1月から3月末まで13カ所の高齢者のたまり場を訪問し、 21日の田井畑地区でもお座敷唄の出囃子でご陽気に登場。 いきいきおばあちゃんが地域に元気をふりまいている。  昭和2年生まれ。 日高川町 (旧美山村) 愛川の出身で、 40年に美浜へ引っ越してくるまで、 村内の小中学校の教壇に立った。 同じ教諭の夫泉さん (10年前に他界) との間に3人の子どもをもうけ、 現在、 孫は8人、 ひ孫が1人。 毎週1回、 近くの中央公民館の太極拳サークルで体を動かしており、 以前は町内の読み聞かせボランティア 「ともしび」 のメンバーとしても活躍していたが、 白内障で目が見えにくくなり、 4年ほど前に脱退した。
 一時は両目が失明に近いほど悪くなったが、 2年前に受けた手術で左右とも驚くほど視力が回復。 以前にも増して気力がみなぎり、 昨年の秋祭りが終わったころ、 社協スタッフから 「何か楽しいことをやってもらえないか」 と声がかかった。
 紙芝居に選んだテーマは、 毎年12月に御﨑神社で行われる 「火たき祭」。 サロンボランティアの友人とともに祭りを 取材 し、 神社の関係者から資料をもらい、 町史や家にあった歴史の本を繰りながら、 火たき祭だけでなく関連する歴代天皇の名前、 町内の文化財なども含めた手作り紙芝居を完成させた。
 21日の田井畑サロンでも、 友人の元役場職員佐々木育代さんがうたうお座敷唄 「丸いたまご」 (テープ) に合わせて踊りながら登場。 笑顔いっぱい、 地域の文化遺産とその魅力を楽しく紹介した。 中嶋さんは 「サロンや太極拳でお友達になった人たちに助けられながら、 とにかく好きなことを楽しむことが健康の秘けつでしょうか。 幸せで楽しい毎日を過ごしています」 と話している。