日高川町ゆめ倶楽部21(原見知子会長)が都市住民らに提供している体験型観光で、本年度は12月末時点で2697人受け入れており、3カ月を残して過去最高となった昨年度の2627人を上回った。田植えや稲刈りなど楽しめる米作り体験や修学旅行など教育関係の受け入れが増えたことが要因。最終的には2800人程度まで伸びる見通しだという。
 受け入れ増加の要因となっている米作りは、日高川町ならではの大自然の中で、体験ができるとあって大人気。ことしは、昨年までほとんどなかった団体数組が訪れた。その中には50人規模の大口が2団体あり、体験者数は昨年度の50人から220人にアップした。教育関係では、修学旅行が昨年度から1校増え、県が展開している海外からの教育旅行誘致事業でも台湾から高校生を受け入れた。このほか、口コミやインターネットなど通して県内外からの一般受け入れも増加している。農家民泊も好調で、来年1月にも台湾の高校生や日本語学校の生徒ら46人が訪れることになっている。
 今後、困難だった100人規模の受け入れや多様なニーズの対応へ広域的な取り組みが必要で、来年度は印南町とタイアップして東京から120人規模の修学旅行生を受け入れることにしている。
 ゆめ倶楽部の受け入れ数は初年度の14年度が864人、15年度が1414人、16年度は2054人と順調に右肩上がりを続け、17年度こそ町村合併などの影響で減少したものの、以降は2000人以上をキープ。21年度からは過去最高を更新し続けている。