第63回男子・第24回女子全国高校駅伝競走大会県予選会は、4日に日高川町田尻の旧川中第一小学校周辺で開かれる。日高地方からはオープンを除き男子3チーム、女子1チームが出場するが、注目は昨年男女そろって準優勝だった日高勢。男子は5年連続17回目の優勝を目指す和歌山北の壁は厚いとみられるものの、昨年の経験者4人を中心にここ数年では一番の戦力に仕上がってきており、逆転ゴールを虎視眈々(こしたんたん)と狙う。女子は、まさかの連覇ストップに泣いた昨年の雪辱へ意気込みは相当で、県ナンバー1のエースを軸に2年ぶりのV、都大路へ突っ走る。
日高男子は小山祐平(3年)、高田大介(同)、畑中大輝(同)、堀秋善(同)の4選手が昨年のレースを経験。小山、畑中、堀の3選手は5000㍍14分台、高田選手も同15分台前半の記録をマークし、昨年の優勝タイム(2時間10分7秒)に近い走力があると手応えを持つ。最大のライバルと予想される和歌山北には昨年3分7秒の大差をつけられ、ことしもトラックのタイムでは見劣るが、中心選手が普段通りの実力を出せれば上位争いに加わるのは間違いなく、5連覇を狙う強豪を猛追する。主将の山中一輝選手(3年)は「打倒、和歌山北を目標に頑張ってきた。1区でいかに差をつけられないようにするかがポイント。前半しっかりつないでいい勝負ができればチャンスはあると思う」と闘志を見せ、鈴木慶裕監督も「前半くらいついていけば、何が起こるか分からない」と期待を込めている。
 女子は3000㍍9分30秒の自己ベストを持つ岡﨑千佳選手(3年)が絶対的なエース。春先から左ふくらはぎの故障に見舞われ、思うような走りができなかったが、徐々に復調。1年生時には都大路を駆けた経験があり、精神面でもチームを引っ張る。昨年のレースは故障に泣いて本来の実力を出し切れなかった細峪由麻選手(2年)、岡﨑選手の妹・咲紀選手(同)ら他のメンバーも雪辱へ闘志を燃やし、優勝争いに加わっていく。ことしも、まさかの逆転負けで4連覇を阻まれた笠田が強敵と予想される状況だが、主将の岡﨑千佳選手は「都大路を走ったのはチームで私1人だけ。後輩たちを最高の舞台で走らせてあげたい。ライバルの笠田には個々の持ちタイムで少し負けていると思いますが、本番では実力以上のものを出せるようにみんなで頑張っていきたい」と力強く抱負。鈴木監督も「みんな悔しい思いを忘れずに一生懸命に練習してきた。前半にリードを奪い、逃げ切る形のレースに持ち込みたい」と力を込めている。昨年の優勝タイムは1時間14分24秒。ことしは13分台を目標に、V奪還を目指す。
 県予選会は、男子7区間42・195㌔に17チーム(オープン3)、女子5区間21・0975㌔に9チーム(オープンなし)が参加し、熱戦を展開。地元勢では男子で紀央館、和高専もエントリーしている。男女優勝校は12月23日に京都府で開かれる全国大会、上位6校が今月25日に滋賀県である近畿大会へ出場する。
 レースは男子が午後0時半、女子が10分後の0時40分に号砲。