消防団員の消火技術向上などを目指して2年に1度開いている第24回県消防ポンプ操法大会が5日、紀の川市打田総合スポーツ公園で開催され、御坊市代表の消防団名田分団(湊富士夫分団長)が大活躍。ポンプ車操法の部で優勝を飾ったほか、全国大会対象競技の小型ポンプ操法の部は僅差の準優勝。全国出場切符は惜しくも逃したものの、玉置憲一消防長らは「素晴らしい成績」と健闘をたたえている。
 両部門ともホース延長や放水の構えなど決められた一連の動作のタイム、礼節、正確性を総合的に判断して優勝を争う競技(得点等は非公開)。今回は小型ポンプ操法が全国対象で、優勝チームが出場権を獲得できる。
 名田分団は、6月5日から練習をスタート。団員それぞれが仕事を終えてから、毎晩集まって猛特訓。市消防隊員の指導を受けながら、「ダブル優勝」を目指して2カ月間みっちり訓練を重ねて本番に臨んだ。
 5人1組のポンプ車操法は、13チームが出場。7番目に登場した名田分団は、手持ちの計測でタイムはトップクラス、細かい動きがチェックされる礼節やホース延長の正確性など非常に優秀で、見事栄冠を手にした。市消防団としては、御坊分団が昭和61年の第11回大会の小型ポンプ操法で優勝して以来26年ぶりで、ポンプ車操法では初Vとなった。
 4人1組の小型ポンプ操法は、14チームが参戦。厳しい暑さの中、12番目の出番まで集中力を切らさず日ごろの練習の成果を披露。タイムや一つ一つの動きはまさにトップレベルで、優勝チームとどちらが勝ってもおかしくない中、僅差で2位となったものの健闘が光った。
 湊分団長は「選手のみんなが真面目で熱心に練習に励んでくれたことと、市消防職員の指導、消防団幹部、団員の協力による成果。雨が多かったので思うように練習できない日もあったが、本番では両部門とも今までで一番の出来だった。みんな本当に素晴らしい」と選手をたたえ、北村幸大団長は「団員が一つになって、小型ポンプは本当にどちらが勝ってもおかしくなかった。優勝と準優勝は市消防団にとってまさに快挙」、玉置消防長も「一つの分団が優勝と準優勝の成績を収めたのは初めてではないか。この経験を今後の消防団活動に生かしてほしい」と喜んでいた。
 印南町と美浜町も出場したが、入賞はならなかった。名田分団のメンバーは次の皆さん。
 【ポンプ車操法】瀬川和哉、寺下大輔、堀端和也、笠井一暁、小森健太、磯本一也、小森理弘【小型ポンプ操法】竹山純平、齋藤喜也、中田賀友、森田政博、芝本貴史、芝崇洋