日高高校科学部(近藤信龍顧問)は、3日から5日まで和歌山市のコスモパーク加太で開かれた第5回缶サット甲子園全国大会に出場、見事初優勝を決めた。缶サットとは、空き缶を利用した模擬人工衛星。打ち上げの技術や送られてくるデータの分析能力などを競う大会で、メンバーの3人は「100%の力を出しきれた」と最高の結果を喜んでいる。
 メンバーは2年生の樫原輝君、三谷凌大君、大﨑堅太君。3人とも高校に入ってから機械の組み立てなどを学んだという。
 「缶サット」には気温・気圧・湿度・加速度・GPSセンサーを搭載。大会前日にデータが取れなくなるというアクシデントに見舞われたが、冷静に対処して無事本番に臨んだ。当日は、見ているだけでも「地区大会とはまったく違う」とはっきり感じるほどレベルの高い学校ぞろいだったが、同部は最高のコンディションで、狙った通りの成果を出すことができた。講評では、「大会趣旨である分析力、考察力、状況への対処能力が最もよく発揮できていたチームだった」と高く評価。3人は、「ハイレベルなチームばかりだったので、まさか優勝できるとは思っていませんでした。5カ月間一生懸命準備してきた成果が100%出しきれて、本当にうれしい。来年は3年生になるのでもう出られないと思いますが、できれば後輩に技術などをしっかり伝えていきたいですね」と喜びを話している。