春の彼岸(17~23日)に合わせたスターチスの出荷が6日、御坊市名田町のJA紀州がいなポートなどで始まった。主力品種のサンデーバイオレットなどが次々と運び込まれ、職員が検品などの作業に大忙し。彼岸用の出荷は20日ごろまで続き、北海道から広島まで24カ所の市場に色鮮やかな花が届けられる。
御坊市はスターチスの生産量日本一で、春の彼岸は年間最大の需要期。がいなポートではサンデーバイオレットのほか、フェアリーピンク、アナブルー、県オリジナル品種の紀州ファインパール、紀州ファインイエローなどハウス栽培された色とりどりの約70品種が農家から持ち込まれている。
同JA管内のスターチスの生産農家は約130軒、栽培面積は55㌶。今年は暖冬だったため生育が順調で品質もよく、がいなポートと印南町印南の畑野集荷場を合わせ、平年並みの8万ケース(1ケース100本入り)の出荷量を見込んでいる。
消費動向については物価高騰で嗜好品である花を買い控える傾向がみられ、年明けから価格が低調で推移していたという。
御坊営農販売センターの阪口弘さん(45)は「農家さんが丹精込めた花をしっかり出荷するので、彼岸にはお墓や仏壇に日持ちするかわいらしいスターチスを供えてもらえれば」とPRしている。
スターチスは仏花だけでなく、ブライダルやフラワーアレンジメント、ドライフラワーにも人気がある。