小林理事長からたたえられるテー・ス・ラインさんら

 御坊市の社会福祉法人博愛会(小林隆弘理事長)に勤めるミャンマー出身の留学生、テー・ス・ラインさん(24)が、日本語を母語としない人の語学検定試験「日本語能力試験」で同会初となる最高レベルの「N1」に合格した。利用者へのケアやコミュニケーションのレベルが一層アップ。このほか技能実習生の5人が「N3」に合格し、24日に理事長表彰が行われた。

 レベルの認定の目安は「読む」「聞く」の言語行動で、最も難しいN1から最もやさしいN5まであり、各レベルに言語行動を実現するための言語知識が必要。N1は「幅広い場面で使われる日本語を理解することができる」、N3は「日常的な場面で使われる日本語をある程度理解することができる」というレベルになっている。

 6人は今年7月実施の試験に挑戦。テー・ス・ラインさんは和歌山社会福祉専門学校(広川町)2年生で、老人保健施設リバティ博愛に介護職でアルバイトしている。N3に合格したのはリバティ博愛介護職でインドネシア出身のギナ・アマリアーさん(20)、特別養護老人ホームゆら博愛園調理員でインドネシア出身のタシャ・アマンダさん(20)、特別養護老人ホームひだか博愛園みちしお調理員でミャンマー出身のオンマー・キンさん(30)、同介護職でインドネシア出身のエルファニ・フェブリアンティさん(22)、ハニ・ホイルニサさん(22)。表彰は施設や法人の発展に貢献するとして行われ、小林理事長が一人ひとりに表彰状と米10㌔を贈呈、県からのPRキャラ「きいちゃん」のぬいぐるみ、図書カードも手渡された。

 小林理事長は「N1の合格はすごい。N3の5人もN2、N1を目指して、ますます頑張って。そして他の模範として、日本語を教えてあげて。これからもよろしくお願いします」とたたえ、来春の卒業後、博愛会への就職が内定しているテー・ス・ラインさんは「介護はコミュニケーションが大切。しゃべれなかったら情報収集ができないし、高いレベルは他の職員さんとの連携に必要。日本語と学校で学んでいる知識を生かして頑張りたい」と話していた。