みなべ町立中学校の適正配置に関する検討委員会の第2回会議が28日、生涯学習センターで開かれ、高城中を上南部中に統合する案について委員から多数の賛成意見が挙がり、統合の方向で進めることが確認された。検討委員会は3回を予定していたが2回で終了し、教育長へ答申書を提出する。今後は統合へ向け具体的な事項を話し合う準備委員会を立ち上げ、統合時期は早ければ2025年度を目指す。

 両校の統合については今年3月に検討委員会の立ち上げを決め、保護者アンケートを取りながら話し合いを進めてきた。委員は清川・高城・上南部の区長、保育所、こども園、小中学校PTA会長、校長らで構成。アンケートでも約7~8割が統合に肯定的で、7月に開かれた第1回では統合先は上南部中の校舎とすることが説明され、真っ向反対の意見は出なかった。この日の第2回は委員らの意見を順番に聞き、それぞれの考えを確認した。

 各地区の保護者代表からは「何も異論はない」という意見が多数を占め、「早い統合に向けスムーズに進めてほしい」という意見もあった。各区長も基本賛成の姿勢で「通学バスのルートは学生の負担にならないよう検討してほしい」「人数が増える分、学習面でのサポートも考えてほしい」など具体的な意見も示された。

 出席していた井戸和彦教育長は「話が進めば制服や校歌、校章をどうするかという課題も出てくる」と説明。統合を目指す2025年度には現在の中学1年が3年に進級するが、高城中の生徒について制服はそのままで良いとした。統合して新入学となる現在小学5年から上南部中の制服に統一することになるが、購入費用などを考慮して、そこは柔軟に対応していくこととなった。

 11月末ごろに準備委員会を立ち上げ、通学バスのルートや学校の教育目標、総務についてなど、専門家を交えながら各項目に分かれ話し合っていく。