みなべ町議会議員定数等検討特別委員会が12日開かれ、定数14から2削減して12とする条例改正案について、天野仁委員長が発議者になることを撤回、代わりに削減賛成派の下村勤副委員長が5月定例会(17日開会)で発議することを申し合わせた。

 定数削減案は3月9日の委員会で天野委員長を除く採決により賛成7人、反対6人の僅差で承認され、一度は天野委員長が発議者になることが決まっていた。委員会の冒頭では天野委員長が「制度的によく分からない中で、発議を引き受けざるを得ないと思ったが、県議会事務局に相談したところ、削減賛成の方の中から発議し、私の意思は本会議で示せばいいということだった」と説明。削減賛成派の中から発議者を出してほしい旨を伝えた。委員からは「本人が一度発議すると言って決まったことは重い」などと、委員長が発議すべきとの意見があった。半面、「現時点で発議の意思がない以上、本人の意思を尊重すべき。その意思を無視することは内心の自由を侵害する」などと、発議者の変更を求める意見が出された。議論が平行線をたどる中、削減賛成派の委員から「委員会の混乱を招き、議会の信頼を失墜した」として、天野委員長に対して不信任案が提出されたが、賛成6人、反対7人で否決。最終的に下村副委員長が発議者になることに名乗りを上げ、承認された。

 5月議会の本会議で削減案が提出されれば、委員会で削減に賛成した原田覚議長を除く13人で採決。天野委員長が削減に反対するとみられるが、現時点で賛否が揺れる議員もおり、結果がどうなるのかは予断を許さない状況だ。

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