飲料メーカーの女性担当者による座談会

 コロナ禍で利用が急拡大したインターネットショッピング市場を盛り上げようと、清涼飲料水のネット販売を手がける印南町宮ノ前の株式会社ナカヱ(中江稔浩代表取締役)は13日、飲料メーカーやショッピングサイト、運送業者など取引先企業との交流イベントを開催。宮ノ前にあるオフィス兼物流センターに大手飲料メーカー、大手ネットサイトの担当者が集まり、オンラインも合わせて約120人が意見や情報を交換した。

 インターネットショッピングはビジネス業界ではEC(エレクトリックコマース=電子商取引)と呼ばれ、2020年の国の調査によると、物販分野の市場規模は前年に比べ20%以上増大。21年は前年ほどの著しい伸びはなかったものの、依然高止まりの状況で、ECは消費者にとって一般的になりつつある。

 ナカヱは98年からソフトドリンクのネット販売事業を開始。楽天やヤフー、auPAYなどのサイトに出店し、コロナ禍の20年には前年比130%、21年には前年比110%の売り上げを達成した。コロナ禍で新規客が一気に増加し、業績好調により昨年、この物流センター「宮ノ前ベース」を建設し、社員も増員した。

 交流イベントは今年で15回目。取引先にEC市場について知ってもらうとともに、さらなる市場拡大を目指す目的で開催している。イベント名は同社が出店しているEC店舗「いわゆるソフトドリンクのお店」にちなんで「いわゆるEC文化祭」と銘打ち、アサヒ飲料、キリンビバレッジ、カゴメ、楽天市場、ヤフーショッピングなど大手企業の取引先が一堂に会した。

 イベントでは同社の業績発表のほか、各ショッピングサイトの戦略発表、飲料メーカー担当者による裏話が披露された。

 中江社長は「ECはコロナ禍で注目されたとはいえ、全体の市場規模でみるとまだまだ小さい市場。コロナ禍で増えたお客様にいかにリピーターとして定着していただけるか、取引先全体で考え、これからもEC市場を盛り上げていければ」と話していた。