白崎海洋公園で登録証を手に山口代表理事

 由良町大引の白崎海洋公園を運営している一般社団法人紀州の環(山口太志代表理事)が、観光振興の舵取り役となる観光庁の「観光地域づくり法人(登録地域DMO)」に登録された。県内で7例目、日高地方では初めて。今後、財政面などで国からの支援やアドバイスを受けながら、観光を通じた地域の活性化を進める。

 観光地域づくり法人は、地域の「稼ぐ力」を引き出し、観光地経営の視点に立って地域振興を進める。登録制度には都道府県をまたがる「広域連携」、複数の市町村で実施する「地域連携」、市町村単独となる「地域」の3種類があり、全国で計241件(広域10、地域連携101、地域130)が登録されている。
 紀州の環の登録は「地域」で、白崎海洋公園の運営で地元食材率を高めたレストランメニューの開発、農漁業事業者の産品販売、地元住民の雇用に力を入れるなど地域に寄り添った経営を図っていることなどが認められた。
 今後は町観光協会と連携をさらに強化し、観光庁の支援を受けながら▽観光ワンストップ窓口(旅行サービス手配)の設置に向けた準備▽教育旅行受け入れのための共同マーケティングやセールスの推進▽観光消費額、来訪者の満足度、リピーター率などの調査――などに取り組む。今年度の目標としては、入り込み観光客数21万人(昨年度20万4000人)、延べ宿泊者数1万9000人(同1万4000人)などを挙げている。
 山口代表理事は「今後もまちを訪れた観光客に満足していただき、何度も来てもらえるように努力していきたい」と話している。