新型コロナウイルスが全国的に拡大し、観光産業や飲食店などが大きな影響を受けている。しかし、今月19日から22日の4連休には京阪神などから日高地方にも多くの観光客が訪れた。コロナ禍以降では今回の連休が最も多くの人出でにぎわったという施設もみられ、観光産業の回復の兆しが見え始めた。

 国も需要喚起を促す対策を打ち出している。7月からは旅行代金を補助する「Go To トラベルキャンペーン」を実施。当初は「時期尚早」という声や東京を除外したことによるキャンセル料の補償問題などが発生したことで“GoToトラブル”と揶揄された。しかし、宿泊施設らによると、活用する利用者が多いという。県もリフレッシュプランを展開し、観光振興の回復を後押し。国や県がキャンペーンを行うことで、コロナ禍でも旅行に行きやすいという環境ができたということは間違いない。

 さらに10月からは飲食業を支援する「GoToEat(イート)キャンペーン」、チケットを購入すると割引・クーポン券が付与される「Go To Event(イベント)キャンペーン」が始まる。商店街のイベント開催やプロモーションを行う「Go To 商店街キャンペーン」も企画されているという。

 一方、地方に目を向けると、野外でのスポーツイベントなどは再開しているとはいえ、地元産品などをアピールするふるさと祭りなどのイベントは軒並み中止となるなど、開催されないイベントも多い。国は旅行や食事に行くことを推進しているが、こうした状況を考えると、行ってもいいのか、控えるべきなのか。ちょっと悩んでしまう。(雄)