新型コロナウイルスの影響で学校の臨時休校が続くなか、和歌山高専では11日からオンライン授業がスタートした。学生たちは自宅でパソコンなどを使って授業を受けるとともに、課題などもオンラインで提出。学校再開のめどは立っておらず、学生からは「授業が再開されてよかった。遅れを取り戻したい」と安堵の声が聞かれた。

 和高専も公立小中高校などと同様、2月の休校要請以降、臨時休校となっている。

 オンライン授業はMicrosoft(マイクロソフト)のTeams(チームズ)というソフトを使用して実施。学校で教授らが授業し、授業の様子や説明している資料などをカメラで撮影。各家庭では学生が、パソコンなどの画面に表示される授業や資料を見たり、音声を聞きながらノートをとる。授業の前に、エクセルやPDFファイルが送信され、そのデータをもとに授業することもある。

 出欠は学生が音声で返事をしたり、自身の名前を入力、送信するなどして確認。学生からのレスポンスは音声や文字を使って行う。学生によってはネットの無制限使用の環境が整っていない場合もあるため、少しでもデータの使用が少なくなるようカメラのオフの許可などを行っている。

 印南町島田の知能機械工学科3年生村上和音(なおと)君は、自身の部屋でノートパソコンを使って授業に参加。「タイムラグなどもなく、スムーズに授業を受けることができ、家にいながら学校にいる感覚になります。休校で授業が遅れていた分を早く取り戻したいです」と話す。一方、「ただやっぱり早く学校に行って授業を受けたり、友達と会いたいですね」と新型コロナウイルスの早期終息を願っている。

写真=イヤホンを付け自宅で授業を受ける学生