小中学生対象の書道大会、奈良市の春日大社主催「第60次式年造替奉祝 第67回春日大社清書会」が同大社で開かれ、美浜町浜ノ瀬の木村書道教室(木村美月さん主宰)から佐原里乃架さん(日高中1年)、細田菜月さん(湯川小6年)、及川正悟君(和田小1年)の3人が最高の春日大社宮司賞を受賞した。佐原さんは昨年からの連続受賞という快挙。指導の木村さんは「記念すべき年の賞をとってくれて、うれしく思っています」と話している。
 今回は、20年に1度の春日大社式年造替(しきねんぞうたい)を祝う清書会。伊勢神宮等の式年遷宮とは違い、本殿の位置を変えずに建て替えるため造替という。当日会場で課題が発表され、その場で練習なしに書くという実力が試される大会。保護者も付き添うことはできず、子どもたちだけで課題に臨んだ。用紙は半紙などと比べかなり大きい70×35㌢の画仙紙が使われる。2年連続で最高賞の佐原さんは「式年」と行書で書いた。筆運びの美しさ、正しさが表現された作品となっており、指導の木村さんは「品のある美しい作品です」と絶賛。佐原さんは「崩すのが難しかったけど、うまくいきました。連続の最高賞でうれしいです」と笑顔。細田菜月さん(湯川小6年)は堂々とした楷書で「南風」。楷書特有の形の美しさがよく出ており、力強い作品。木村さんは「『風』の最後の一画は美しい三角形で、会心の出来だと思います」と評価。細田さんは「バランスを取るのに苦労しました。小学校最後の清書会で最高賞をもらえてうれしいです」と話している。及川正悟君(和田小1年)は2度目の参加。伸び伸びとした線で「もり」と書いた。練習の時は名前を平仮名で書いていたが、本番で初めて漢字に挑戦した。木村さんは「元気に書いてくれました」と話し、及川君は「よく書けたと思う。うれしいです」と話している。
 木村書道教室からこのほか15人が特別賞、11人が優秀賞、6人が佳作に入賞した。最高賞以外の受賞者は次の皆さん。
 奈良県知事賞=木下日和(湯川小3年)、及川倖加(和田小6年)▽奈良県議会議長賞=岡前心望(山野小3年)、山本紗愛(松原小4年)、岩井沙妃(塩屋小5年)、佐原亜以那(日高中3年)▽奈良県教育長賞=岩井万奈(河南中2年)▽奈良市長賞=杉浦綾音(名田小1年)▽奈良市議会議長賞=山田愛佳(塩屋小1年)▽奈良市教育長賞=岩井美友(塩屋小2年)、安川磨那(同3年)、松村泉美(同4年)▽奈良新聞社賞=笠井惟永(名田小3年)▽近畿日本鉄道賞=及川真未(和田小4年)▽墨運堂賞=松永彩寧(稲原小1年)▽優秀賞=南れんな(御坊小1年)、安永龍平(塩屋小2年)、濵田陽菜(同)、野崎健友(名田小2年)、松永妃依(稲原小4年)、橋本遥(同)、寺井巴菜(志賀小4年)、伊藤怜央(塩屋小6年)、松永航希(稲原小6年)、切東那菜(湯川小6年)、中本ゆつき(和田小6年)▽佳作=橋本皐汰(稲原小2年)、南あのん(御坊小2年)、玉置みう(湯川小4年)、切東由菜(同)、田中花(稲原小4年)、川口陽史(御坊中1年)