日本一の梅の産地のみなべ町とブランド米で知られる新潟県南魚沼市は27日、東京都台東区の浅草神社で開催されたイベント「らいす・ぬーぼーin浅草」でそれぞれの特産品をコラボさせて消費宣伝活動を展開した。特産にちなんだ条例の制定がきっかけで交流。今後も連携を強めていく方針で、町うめ課では「ウインウインの関係で、消費拡大につなげたい」と話している。
 両市町を結んだのはそれぞれの条例がきっかけ。みなべ町は昨年10月に「梅干しでおにぎり条例」、南魚沼市も昨年秋に「コシヒカリ条例」を制定した。南魚沼市から「同じ日本の伝統食同士で協力していこう」という趣旨の連絡があり、両市町の交流が始まった。2月に町内で行われた梅干しおにぎりを握る人数で競うギネスイベントでは南魚沼市から米が提供された。教育現場でも連携が進み、岩代小学校と同市の第二上田小学校の交流がスタート。岩代小学校では梅干しづくり、第二上田小学校の米栽培にそれぞれ取り組んでおり、完成した梅干しと収穫された米を互いに届け合い、梅干しおにぎりにして食べるという試みも計画しているという。
 今回は同市が平成10年ごろから毎年開催しているイベント「らいす・ぬーぼーin浅草」をみなべ町と共催の形で催し、両市町の交流事業の一環として実施した。消費地でコラボして取り組むのは今回が初めての試み。同じ会場で新米のコシヒカリ、みなべ町は梅干しを販売した。購入者にはパックに入れたご飯に梅干しを添えてプレゼントした。うめ課では「梅干しもご飯も日本の伝統的な食文化。それぞれの日本一の産地がウインウインの関係になるようにPRしていきたい」、南魚沼市も「今度も連携を深めながら消費拡大に取り組んでいきたい」と話している。10月17日にも東京都武蔵野市の市立千川小学校で小学生に食育活動を行い、梅の機能性について講座を開催したり、梅干しおにぎりを握って味わってもらうなどの取り組みを計画しているという。