地域を潤す梅や山の恵みに感謝する住民手づくりのイベント、清川里山祭り(同実行委員会主催)が22日、みなべ町清川の本誓寺「ふるさと道場」や清川球場周辺で行われた。式典では京都上賀茂神社の藤木保誠権禰宜(ごんねぎ)が神事を執り行い、地域の発展などを祈願した。会場では茶粥の振る舞いなどのイベントが行われ、大勢の人出でにぎわった。
 平成18年から行われていたイベント「梅祭り」を引き継ぐ形で、昨年から里山祭りとして開かれている。住民有志の実行委員会が主催。式典はふるさと道場で行われ、藤木権禰宜の神事のあと、小谷芳正町長が「梅干しおにぎりを握る人数を挑戦し、ギネス記録が達成できた。梅産地のシステムを世界農業遺産への登録活動も進めている。町の産業の柱の梅に感謝していきたい」とあいさつ。坂本登県議会議長も「1次産業が元気になれば、地域が発展する。一丸となって取り組むことが大切だ」と祝辞を述べた。石上進実行委員長は「昨年3月末で清川中学校が廃校になったが、みんなで地域を盛り上げていきたい。こうして里山まつりが開催できるのも大勢の皆さんの助けのおかげ」と感謝した。
 清川球場周辺では茶粥を振る舞って〝おもてなし〟。石焼ピザ、焼き鳥、豚汁、うどんなども各100円で販売された。弁慶鬼若太鼓、梅の里民謡クラブなどの披露もあり、来場者を楽しませた。この日は小雨の降るあいにくの天候となったが、来場者らは「食品などが安く販売され、心のこもったイベントだった」と楽しんでいた。