2月3日告示、8日投開票の日高町議選は、いよいよ前哨戦が大詰めを迎えた。定数11に対して立候補を表明しているのは現職7、新人6の計13人で、4年前と同じ2人超過の構図。今回は現職2人を含む8人が初の選挙戦、さらに前回ベスト4の不出馬などで引退・落選票が有権者の半数以上にも上るとあって「読みにくい選挙」といわれているが、新人数人がトップ争い、下位は現新4、5人でだんごとの戦況が少しずつ浮かび上がってきているもようだ。
 立候補を表明しているのは、現職が西岡佳奈子(52)萩原、4期▽井垣弥(46)志賀、1期▽栄茂美(59)高家、1期▽芝充彦(43)高家、1期▽田坂義則(71)志賀、1期▽清水正巳(68)比井、3期▽一松輝夫(65)阿尾、8期――の7氏。新人は玉井博和(58)池田▽楠山博之(50)荊木▽清水和人(55)荊木▽酒井芳朗(63)高家▽稲垣崇(51)志賀▽辻村昌宏(59)萩原――の6氏。いずれも順不同。芝、田坂の両氏が昨年5月の補欠選無投票当選で、新人6氏とともに初めて選挙戦に挑む。
 4年前の選挙戦は、定数11で13人出馬、2人落選。得票上位の野田善啓、金﨑昭仁、松本秀司、山本源昭の4氏は昨年5月の町長選立候補による辞職や引退のため今回は不出馬となり、現職では天満滋明、楠新一の両氏も引退を表明している。この6氏の獲得票に落選票を加えると、有権者約6200票(当時)の半数を超える3200票以上にも上り、現新入り乱れて取り込みへ激しい前哨戦を繰り広げている。
 前哨戦をみると、中堅・ベテラン勢は新人の影響を受けながらも政党の支援、候補者1人減による地の利を生かした新規票の獲得などで安定した戦いぶり。現職の引退が相次いだことで「経験のある議員が必要」との追い風も吹いているようで、戦況を優位に保っている。1期生4人は新人との激突や血縁の少なさで全体的に苦戦が伝えられているが、内原地域では若者層に支持を広げる1人が安全圏入りの勢い。新人6人では、大きな地盤を持つ、また若者層から支援を受ける内原、志賀地域の数人がトップ争いを展開しているもようで、現職と激しく競合したり地盤が小さい地区ではあと一歩のムードという見方が多くなっている。
 目立った争点がなく、泣く2人は誰かに注目が集まる今回の選挙戦。町内には移住者が多く、近年政治に興味のない若者層も増えてきていることから、これらの票の掘り起こしで戦況が一変する可能性もある。各陣営では安全圏を400票前後とみて、本番での票取り合戦に臨む。
 2月17日告示、22日投開票の由良町議選で、町選挙管理委員会は立候補届け出書類等の事前審査を受け付けている。2月9日まで、役場2階総務政策課内の選管で。受け付け時間は午前8時半から午後5時15分までとなっている。