印南町の民泊グループ「かえるの宿(庄田登紀美会長)」は7日から3日間、導入を目指しているワーキングホリデー(ワーホリ)のモニターツアーとして和歌山大学生6人を受け入れている。農作物の箱詰めや加工品作りを始め、若者が得意とするパソコン入力なども手伝ってもらい十分な労働力になることを確認。今後、導入へ向け本格的に進めていく。
 かえるの宿はこれまで子どもらを対象にした民泊や体験を提供していたが、今後農作業をしてもらう代わりに宿泊場所と食事を提供するワーホリの導入を検討。ワーホリなどを推進している県のグリーンツーリズム推進会議から協力を得ており、推進会議のメンバーに和大教授がいることなどから学生が試験的に参加することになった。
 今回受け入れたのはかえるの宿メンバーの専業農家3家庭。大学生は観光学部3年生ら6人、庄田会長宅では2人を受け入れた。ミカンの箱詰めや宛名書き、切り干し大根作りなどを手伝ってもらったほか、パソコンへのデータ入力などで貢献した。2人の大学生は「何度かワーキングホリデーに参加していますが、庄田さん宅は民泊を受け入れているだけあって、とても居心地よくさせてもらってます」と話していた。
 庄田会長は「農作業はもちろん、パソコンの作業がたくさん残っていましたが、若い人に手伝ってもらい、助かりました」と重要な労働力であったことを確認。今後の課題について「労働力が必要な人は兼業でなく、専業農家に限られますが、専業でも忙しい時は宿泊や料理に時間をとっていられない場合もあります。専業農家宅で作業をして、兼業やそれ以外のメンバー宅で宿泊・食事などの方法も検討していきたい」。また「今回のモニターツアー後に参加した学生の皆さんから意見を聞くとともに、先進地へ実際にワーホリに行ってみることなども考えたいです」と話している。