未(ひつじ)年の2015年は、戦後70年、阪神淡路大震災と地下鉄サリン事件から20年というさまざまな意味で節目の年。1995年の阪神淡路大震災は1月17日、地下鉄サリン事件は3月20日と、わずか2カ月の間で発生。当時大阪にいた筆者は大学の卒業を春に控えていたころで、アルバイトの朝帰り途中で遭った阪神淡路大震災のとてつもない大きな揺れとごう音、その時に見た淀川上空の南の異様な空は20年経ったいまでもはっきりと覚えている。地下鉄サリン事件は卒業式の日だった。
 さて節目と言えば、ことし5月1日に日高川町が誕生10周年を迎える。川辺、中津、美山の3町村が合併し、10年の歩みを刻んできたが、筆者(9カ月間由良町担当)もほぼその10年間まちを見届けてきた。振り返ると計3回の激しい首長選に始まり、焼き鳥日本一に挑戦、交流センター完成、議員削減問題、台風12号豪雨被害、星空の街・あおぞらの街全国大会開催などさまざまなことがあり、昨年で言えば害獣の捕獲報奨金問題が注目を集めた。10年の節目となることしは5月2日に記念式典を開催することにしている。
 元日号で日高川町の10周年企画として、ことしまちとともに10歳を迎える小学3年生の子どもたちに、望んでいる将来のまちの姿を聞いた。美しい自然を残してほしいと望む一方、デパートやショッピングセンターがほしい、安全なまちになっていてほしいなどさまざま。お金がかからず子どもを育てやすい環境にしてほしいという意見もあった。将来、子どもたちが思い描くそんなまちになっていることを子どもたちとともに願いつつ、まちの今後を見届けていきたい。          (昌)