田辺市龍神村中山路地区の寄合会は、6月から同村安井地内の水田に稲穂の色の違いで模様をデザインする「田んぼアート」に取り組んできたが、収穫期を迎えて2色の稲穂によって温泉マーク「♨」がくっきり浮かびあがった。高台の龍神市民センター周辺から観賞することができる。今月下旬には収穫作業を行う。
 県の過疎集落支援対策事業の一環で、寄合会の構成団体の1つ「みらい龍神」(冨田進会長)が16㌃の休耕田を利用して実施。稲穂が赤くなる古代米と普通の米の2種類を使い、田んぼアートに取り組んだ。6月には地元の中学生や高校生らが田植えを行い、順調に生育。9月に入った頃から稲穂が色づき始め、赤地(古代米)に緑(普通の米)の温泉マーク、緑地に赤の温泉マークの2種類のアートが見事に完成した。マークの大きさはそれぞれ縦横15㍍程度。今月末に稲刈りを行うまでは観賞が楽しめる。
 冨田会長は「今月14日には龍神市民センターで体験教室や作品展示を行う『なかさんじ田舎まつり』が開催される。大勢の人に来場し、このアートを見てもらいたい」と話している。