御坊市の宮子姫を活用した観光振興を推進しようと、日高地方民間有志らの「宮子姫の里をつくる会」の設立総会が7日に御坊商工会館で開かれ、会員ら約80人が出席した。役員選出で会長に就任した日高新報代表取締役社長の津村尚志氏は「日高地方を元気にするには観光しかない」と意気込み、名誉顧問となった二階俊博代議士も「みんなで力を合わせて盛り上げていこう」と激励した。
 津村会長は「御坊・日高は素晴らしい自然があり、古代のロマンが息づく地域。これを活用して元気にしていかなければならない。その足掛かりが宮子姫やゆかりの道成寺。ほかにも紀州鉄道や寺内町、有間皇子の岩内古墳などがあり、点と点ではなく、面でつなぐ観光ルートが必要。皆さんのいい知恵といい汗で日高地方を夢のある住みたいまちにしていこう」とあいさつ。二階代議士は「ことし春、全国旅行業協会総会を和歌山市で開き、1万人を目標に参加者を集めたところ、1万3000人が参加した。やればできる。宮子姫も地元が盛り上げていくしかない。やる気を出すかどうかだ。御坊市の人口減は恥ずかしい思いをするぐらい。御坊市民は責任を果たすため立ち上がらなければならない」と激励した。市長代理の阪本保征教育長は「宮子姫の里が観光の要になると期待している」、県議会の坂本登議長は「県全体の観光の目玉として県議会でも取り組むことを誓う」、中村裕一県議は「世界遺産級の宮子姫をもっと磨こう」などとゲキを飛ばした。
 規約などを決めたあと、事業計画でも審議。詳細は今後アイデアを募って検討していくが、当面は来年4月から継続的な産品販売(トラック市)の開催やゴルフ大会などを企画していく。将来的には観光、食事、物産の全てを体験できる観光スポットを視野に入れている。会員からは「宮子姫をもっと地域に浸透させるため、一般の人を入れた『民の会』のような別組織もつくって盛り上げていくべき」との意見もあった。
 また、顧問は郡市の首長や県議、日高振興局長らに依頼していくことを決めた。役員の任期は2年間で、会長以外は次の皆さん。
 副会長=阪本仁志、東睦子 監事=柚瀬清、吉中久 事務局長=佐藤公昭 事務局=柳瀬公平 会計=楠原晃紹 理事=吉田擴、古久保恭一、金﨑昭仁、高垣太郎、平野未花、笠原達司、古田謹章、小池正幸、関篝