先日、総務省が「平成26年版情報通信白書」を発表した。それによると日本のスマートフォン(スマホ)保有率は53.5%とのこと。フィーチャーフォン(ガラケー)保有率は28.7%のため、スマホ所有者の方が2倍近く多くなっている。ただ外国のスマホ保有率はシンガポールが93.1%、韓国が88.7%、英国が80%、米国が69.6%と、これに比べると日本は決して高くないようだ。日本のガラケーが高機能で使いやすいということも、スマホ保有率に影響を与えているのだろう。
 スマホを持つ人が多く使っているであろうアプリがLINE(ライン)だ。無料で通話やチャットをすることができ、グループを作って複数人でチャットができることも魅力だろう。そんなLINEだが最近、なりすまし被害が多発している。
 手口は他人のLINEを乗っ取った後、その知人らに「電子マネーのプリペイドカードを買って、その画像を送ってほしい」とメッセージを送信。画像送信後、プリペイドカードに掲載されていてネットショッピングの決済などに使える番号をだまし取るという。自身の乗っ取りに対する対策は暗証番号を設定したり、他の端末でログインできないようにしたり。また乗っ取りを利用した詐欺については、知人からプリペイドカードやWEBマネーの購入など不審なメッセージが届いた場合、LINE以外の方法で本人に確認することなどが必要だ。
 便利なものが出ればそれを利用した犯罪が生まれる。LINE乗っ取りの手口もこのやり方だけでなく、今後さらに巧妙になっていくかもしれない。ニュース等で目にする詐欺事件も他人事と思わず、常に警戒心を心がけよう。     (城)