近畿自動車道紀勢線有田南紀田辺間整備促進協議会(会長・柏木征夫御坊市長)の総会が15日に御坊商工会館で開かれ、県内高速道路の平成25年渋滞回数が報告された。それによると、海南―有田間が平成23年5月の4車線化に伴い激減したが、逆に現行2車線の有田―御坊間が大幅に増加して〝渋滞の南下〟が起きていることが一層浮き彫りとなっている。
 渋滞回数は海南―有田間が21年で419回だったのが、25年は15回で3・6%にまで減少。一方、有田―御坊間は21年で41回だったのが、25年で約6倍の230回にまで増加した。この余波を受け、御坊―田辺間も21年で12回が、25年で37回となっている。また、海南―有田の4車線化で県内高速の交通量が増加傾向にあり、一日当たりの車の台数は4車線化前と比べて海南―有田間が17%増、有田―御坊間が28%増、御坊―田辺間が2%増。ゴールデンウイークのことし5月4日には西日本で3位となる最大渋滞38・4㌔を記録した。
 総会では渋滞緩和や企業立地推進、観光・農林水産業の発展、災害時の緊急輸送路確保へ有田―田辺間の早期4車線化と高速紀伊半島一周の実現に取り組んでいくことを確認。柏木会長は「先日私も渋滞に巻き込まれた。一刻も早い完成へ一点集中で頑張ろう」と意欲をみせた。新年度事業計画では国、国会議員、西日本高速道路㈱に対する要望活動の実施などを決めた。
 現在、有田―御坊間の4車線化は各地で順調に地元設計協議の調印式が行われており、今後用地交渉、取得を進め、着工していく。