美浜町三尾の大賀池で28日、和歌山大賀ハス保存会が主催する蓮の花を楽しむ大賀蓮観蓮会が開かれた。池には淡いピンクの花が60本以上咲き、心配された雨もなく、訪れた人も「ことしはすごく数が多いね」と笑顔。太極拳や大正琴のアトラクションのあとには人気の象鼻杯も振る舞われ、梅雨の晴れ間のイベントは大いに盛り上がった。
 ことしは大賀蓮の開花から62年、三尾の大賀池への分根から52年を迎え、観蓮会は42回目。開会式の冒頭、昨年まで毎年、観蓮会に訪れた人に野点の茶を振る舞い、9月に不慮の事故で亡くなった故西浜吟子さんに黙とうを捧げた。保存会の阪本尚生会長はあいさつの中で、「ことしも池の管理はとくに変わったことはしていないのですが、5月に晴天が多かったせいで花芽の成長が促進されたのか、42回の観蓮会の中でも最上の部類に入るほど花の数が多い。開花はいまがちょうどピークで、7月下旬ぐらいまで花が見られるのでは」と述べ、池を管理する保存会のメンバーや日の岬国民宿舎の協力に感謝を表し、一層の支援、協力を呼びかけた。
 アトラクションは三島國顕さんと津本京子さんの詩吟から始まり、美浜町の太極拳同好会、大正琴サークル、日本舞踊などが行われ、蓮の葉から茎を通して酒や茶を飲む象鼻杯も好評だった。