梅の主産地、みなべ町と印南町の管内で18日から小梅の出荷が始まった。初日はJA紀州に2392㌔が運び込まれ、京阪神の市場に送られた。同JAは「生育の状況は、昨年比で2~3日程度遅い。カメムシによる被害果もみられる」と話している。古城梅の出荷は21日から、主力の南高梅は今月下旬からとなっている。
 小梅は主力品種の南高梅の交配樹として植えられていることが多く、栽培面積は全体の数%程度。当地方で栽培されている中で最も収穫の早い品種で、小梅が梅収穫シーズンの皮切りとなる。
 初日は海岸部の地域を中心に収穫。みなべ町気佐藤地内の統合選果場ではサイズ別に分ける選別機にかけるなどの作業を行ったあと、4㌔入りの箱に入れて出荷した。JAでは「初日はLサイズが中心だった。南高梅の収穫が始まる前の24・25日ごろがピークとなりそう」と話している。農家らは「梅の収穫は小梅から始まるので、ことしも梅の時期が来たことを実感する。これから6月末ごろまでは忙しくなりそうだ」と話していた。
 JA紀州では、昨年の小梅の販売実績は34㌧。ことしは不作ということもあり、23㌧を目標にしている。県内の生産量は1130㌧で、前年比85%となっている。すでに収穫が始まっているJA紀南管内では、Lサイズの秀品が㌔当たり600円程度で取引されている。同JAでは「出始めの価格で、昨年と同じぐらい」と話している。