印南町美里の才ノ川観音で12日、初午会式が行われる。
 交通安全、厄よけ、家内安全などを祈願するほか、午前9時から午後3時まで、1時間おきに7回のもちまきがある。
 才ノ川観音は室町時代初期に創建され、平安中期の天台宗の僧「恵心僧都(けいしんそうず)」作と伝えられる「聖観世音菩薩(しょうかんぜおんぼさつ)」を本尊として祭っている。室町時代、全国に飢餓と疫病が蔓延し、美里周辺でも広がり死者が続出。地元民らは夜を徹して悪病平癒、五穀豊穣(ごこくほうじょう)を祈願したところ、その年で疫病は終息し、五穀も豊作だったと伝えられている。以来、「厄よけ観音」と呼ばれるようになった。