巨大地震対策で新たなハザードマップ作成に向けた御坊市の後期ワークショップが先月下旬までに終了。参加者から出された意見を参考に今月末までにマップを完成させ、5月か6月に全戸配布。今後、各地域や家庭での避難に役立つマップとなる。
 担当課によるとワークショップではさまざまな意見が出された。そんな中でマップ上に津波の浸水エリアだけでなく、津波到達時間や避難場所の高さ、収容人数、避難の時間などさまざまな情報を載せてほしいという要望があった半面、いろんな情報を載せるとごちゃごちゃして見にくいとの指摘もあった。これらの意見を基にどうマップを作成していくのか、悩ましいと職員が漏らしていた。
 筆者としては最低限の情報だけでもいいのではないかと思う。例えば浸水エリアと避難場所だけにするとか。不親切極まりないと言われそうだが、それ以外の避難にかかる時間や避難場所の収容人数、津波到達時間などは、実際に足を運んで確認したり、市や県に聞いたり、ホームページで見たりすれば分かる。それを自分たちですることが危機意識の向上や訓練、各地域の実情に合わせた対策にもつながるのではないだろうか。
 実際、完成品のマップにはある程度の情報が載せられるようだが、筆者が言いたいのは「自分の安全は自分で守る」という意識を持つこと。当然、行政から配られたマップがあれば安心というわけではなく、自分たちでさらに研さんを深めることが大切。そんなことを言われなくても、御坊市ではすでに積極的に防災に取り組んでいる地域が多く、新マップも有効に活用されると期待している。     (吉)