商売繁盛を願う「えべっさん」が10日、各地で本えびすを迎える。市内薗、小竹八幡神社(小竹伸和宮司)でも9日の宵えびすから11日の残り福まで福笹などを販売中。地方へのアベノミクス効果がまだ実感できない中で、売れ筋は例年通り手ごろな価格の縁起物だが、福を求めにきた商売人らは「そろそろ地方にも景気回復の波が来てほしいですね」と期待を込めていた。
 同神社での福笹は1000円から5000円まであり、人気は例年通り手ごろな大きさと価格の2500円から3000円。このほか、福俵は2000円から1万5000円までを用意しており、中には1万5000円の福俵を買っていく人もいる。巫女装束に金烏帽子(えぼし)をかぶった福娘の桐本江里子さんと岡本智恵子さん(いずれも市内在住)は「ことしもよい1年になりますように」などと、縁起物の販売とともに笑顔を振りまいている。
 全国的には都心部や大企業でアベノミクス効果が出始めているが、地方にはまだそういったムードもなく、商売人らは「ことしに入ればアベノミクス効果が徐々に地方でも実感できるようになるという話も聞きます。ぜひそうなってほしいですね」と期待。また、「価格の高い福笹を買おうとも思いますが、一度値段を上げてしまうと、次から下げにくいので、とりあえずことしは例年と同じものを買いました」などと、景気回復への様子見といった声もあった。
 同神社では15日午前5時ごろから昨年の福笹などを燃やす「どんど焼き」を行う予定で、「午後1時ぐらいから少しずつ火を消し始めますので、最終2時ぐらいまでにお持ちください。もちや串柿などお供え物は持ち込まないでください」と呼びかけている。