知事が地域の社会福祉向上に貢献した人をたたえる白梅賞の受賞者が決まり、ことしは県全体で9人が受賞。日高地方から養護老人ホームときわ寮の主任介護支援員宇戸菊美さん(58)=美浜町和田=、美浜町社会福祉協議会の介護支援専門員竿本智美さん(59)=美浜町和田=の2人が選ばれた。19日午前11時から県庁正庁で表彰式が行われる。
 宇戸さんは、平成元年4月から御坊日高老人福祉施設事務組合の職員となり、特別養護老人ホームや養護老人ホームの介護スタッフとして勤務。利用者の要介護度が高い特養老人ホームでは寝たきりの人も多く、食事や入浴、排泄など生活面全般の介護をこなし、養護老人ホームの元気なお年寄りには自立した生活を維持するための支援とともに、悩みごとの相談にも応じる。日々の仕事では「まずは自分自身が健康に気をつけ、利用者の方に喜ばれる介護を心がけています」。受賞には「これまで私を支えてくださった職場の先輩、同僚の皆さまのおかげ。利用者の方のご支援もあっての受賞です」と話している。
 竿本さんは、平成12年に介護保険制度がスタートするまでは、訪問介護員(ホームヘルパー)として町内の1人暮らしの高齢者を担当。介護保険が始まって以降は介護支援専門員(ケアマネジャー)となり、ヘルパーの仕事で培った知識と現場の経験を基に、利用者が受ける介護サービスの調整を行っている。お年寄りが望む介護、さらにその人にとって本当に必要なサービスとは何か。訪問時に本人と家族らから話を聞くなかで互いの信頼醸成に努め、「利用者と家族の生活スタイル、ニーズに合ったサービスの調整を心がけています」という。受賞には「身に余る光栄で、これも私をご指導くださった職場の皆さま、周りの方たちのご支援のおかげです」と話している。