第64回男子・第25回女子全国高校駅伝競走大会の県予選会が3日、日高川町田尻の日高川周辺コースで開かれ、日高地方勢は男子で日高の準優勝、女子で日高の4位が最高成績だった。日高は男女とも1区で区間賞を獲得。2区までトップを守るなど健闘したものの、全国切符(優勝校)には届かなかった。両チームはそろって近畿大会に出場する。
 男子17チーム(オープン2含む)、女子9チームが出場。旧川中第一小学校前を発着、中継点に熱戦を展開した。
 男子は7区間42・195㌔でたすきリレー。日高は1区・野田が区間賞の快走を見せ、2区・浜中も堅実な走りでトップを守った。3区で大本命・和歌山北に逆転を許したものの、4区以降も区間上位の力走を続けた。1区の野田選手は「少しオーバーペースの中、冷静に走って持ち味の粘りを出せました」と和歌山北選手以外で唯一の区間賞獲得を振り返り、チームについては「目標タイム(2時間13分台)には届かなかったけど、全員が力を出して頑張れたと思う」と話した。
 女子は5区間21・0975㌔で争われ、日高は1区・細峪が後続に1分近い大差をつけて中継。2区・桂が粘りの走りで首位を死守したが、3区で神島に前へ出られ、後半も巻き返しはならなかった。主将で1区を任された細峪選手はことし2月に母を病気で亡くし、左の手のひらに「母」の字を書いて出走。「もう少し離したかったけど、力は出し切れました。母も絶対にみていてくれたと思います」と目を真っ赤にしてレースを回顧した。後輩たちには「とにかく最後まで仲間を信じて、何事もあきらめない気持ちで戦ってほしい」とエールを送り、自身が果たせなかった全国出場の夢を託した。
 日高男女の鈴木慶裕監督は「選手たちはこの日へ向けて一生懸命に取り組み、よく頑張った」と話した。
 優勝は男子が和歌山北(6年連続18回目)、女子は神島(初)。男女優勝校は12月22日に京都市で開かれる全国大会、上位各6校は今月17日に京丹後市である近畿大会に出場する。日高男女以外の地元勢は男子で和高専が14位、紀央館が15位。男女総合成績、地元勢の区間上位選手(男女とも全員日高)は次の通り。
 【総合】男子①和歌山北2時間10分01秒②日高(野田一志、浜中啓輔、浮津照也、笹裏真樹、土生裕介、田中佑典、鈴木健斗)2時間15分39秒③和歌山工2時間17分43秒④田辺⑤田辺工⑥熊野⑦海南⑧和歌山商⑨桐蔭⑩星林⑪笠田⑫箕島⑬近大和歌山⑭和高専2時間38分14秒⑮紀央館2時間40分23秒▽女子①神島1時間13分32秒②和歌山北1時間13分39秒③笠田1時間15分53秒④日高(細峪由麻、桂有希、芝中舞、井戸本実央、浜中佑里那)1時間16分02秒⑤和歌山商⑥海南⑦箕島⑧田辺・熊野⑨近大和歌山
 【区間成績】《男子》1区10・0㌔①野田31分02秒▽2区3・0㌔②浜中9分12秒▽4区8・0875㌔②笹裏26分14秒▽5区3・0㌔②土生9分28秒▽6区5・0㌔③田中16分20秒▽7区5・0㌔③鈴木16分16秒《女子》1区6・0㌔①細峪20分19秒▽2区4・0975㌔③桂14分31秒