元役場公室長の新人、市木久雄候補(61)=下田原=と現職、玉置俊久候補(63)=玄子=がし烈な戦いを繰り広げている日高川町首長選の舌戦も、いよいよきょう限り。市木陣営は「5割以上の手応えは十分。 一歩抜きん出た」、玉置陣営は「十二分の感触。頭一つ分リードしている」と、 ともに勝利確信の票読み。8808票を巡る熱い初夏の戦いは、がっぷり四つのままゴールを迎えそう。
 選挙戦は、現職の玉置候補が、昨年の12月議会で再選へ出馬を表明。これに対し、市木候補は2月20日に名乗りを上げ、前哨戦がスタートした。両陣営がミニ集会やあいさつ回りなどで激しい戦いを展開。本番入りしても票取り合戦はし烈を極め、互いに相譲らずゴール目前。「票を開けてみなければ分からない」との声が多い。
 13日現在の有権者は8808人。4年前の投票率86・87%からその他要素も考慮して全体で約7700票、地区別で川辺約4650票、中津約1650票、美山約1400票と推測とすると、両陣営とも4000票前後を読みたいところ。これまでの戦いから市木陣営は、優勢な地元の中津地区で最低6割5分以上と意欲を見せており、川辺、美山の両地区は5割を目標に掲げる。中津で500票以上のリードを奪って、川辺、美山で五分に持ち込みたい考え。目標通りだと4000票弱を確保。一方の玉置陣営は、地元早蘇地域を有する川辺地区で最低5割5分以上を確保、中津地区で3~4割、美山地区で6割が目標。中津のビハインドを他地区でカバー、川辺の最低目標である約470票のリードが勝利への絶対条件としている。目標到達の場合、中津3割の計算で4000票近くになる。
 市木候補は中津・美山でどれだけリードを広げられたか、川辺で5割近くまで食い込めたのか。一方の玉置候補は中津でどれだけビハインドを小さくできたのか、川辺と美山でその分をカバーできたのかが焦点。両陣営とも勝利へ手応えを感じているが、天王山川辺は最後まで不確定要素は残ったまま。若者世代や移住者が多く数百票はあるとされる小熊の浮動票の行方、両陣営とも強気な和佐、江川の情勢に注目が集まるが、これら地域での集票、1票の積み重ねががっぷり四つの戦いの勝敗を左右することになりそう。