夏と秋の襖の前で西垣さん㊨と三輪住職

 美浜町三尾の浄土真宗本願寺派海南山光明寺(三輪映信住職)で12日、同町吉原出身で御坊市在住の画家西垣至剛(しこう)さん(38)が手がけた襖絵が取り付けられた。

 2019年に修復工事で奉仕したとき、故三輪信照前住職から四季を描いてほしいと話があった余間の襖。昨年、大阪市から地元に拠点を移し、同寺にあいさつに来た際、現在の三輪住職から依頼を受け、襖を持ち帰って制作していた。

 約180㌢×約120㌢の襖4枚。阿弥陀様に向かって左から雪解けの「冬」、芽生えの「春」、はつらつとした「夏」、紅葉の「秋」として、冬に雪や流水、春との2枚にわたる白鳥、春と夏に阿弥陀様の方を向く鹿ほか、夏にひまわり、秋にもみじやリスを主に墨で描いた。

 西垣さんは「回り続ける日本の四季、『常世』(とこよ=永遠に変わらないこと)を描かせていただきました」。三輪住職も「思っていた以上で、お任せして本当によかったです。父の想いも叶いました。西垣さんの絵は遊び心があって日々楽しんで見ていられます。お参りで手を合わせ、絵を見て心を豊かにしていただければ」と話していた。