
自民党の森山裕総務会長が11日、和歌山市内で開かれた自民党県連との政治刷新車座対話の中で、県内での次期国政選挙の対応で来年7月28日任期満了の参院選和歌山県選挙区について、現職の世耕弘成氏の対抗馬を党として擁立すべきではないとの考えを示した。
車座対話は党の政治資金規正法違反事件を受けて、党役員が地方の意見を聞きながら信頼回復につなげようと実施しており、鶴保庸介参議院議員や石田真敏衆議院議員、県議ら役員12人が出席した。
森山会長は政治資金問題で党から離党勧告を受けて離党した参院安倍派元会長の世耕氏について「個人的な思い」と前置きしたうえで、「私は彼と参院時代の同期であり、党への貢献や参院幹事長としての努力も知っているし、若く、将来もある。最終的に(対抗馬擁立)は県連に任せるが、賢明な判断をしていただきたい」と話した。また、自身が郵政解散の時に離党勧告を受け、選挙の際に「刺客」を立てられたことも「党の歴史の中で刺客を立てるのがいいことだったのかどうか」と疑問を呈した。
一方、衆院和歌山新2区の候補者には「いまからいろんな作業が進んでいくと思うので、党本部としてしっかり見守っていく」と述べるにとどめた。政治資金問題を受けて次期衆院選への不出馬を表明した二階氏については「政治家として極めて重い決断をした。多くの実績を残され、私も二階幹事長の下で長く国対委員長をさせていただき、勇退は寂しいが、これからもご指導をお願いしたい」とした。