敵の上陸侵攻を阻止するため、 海上の水際に地雷原を構築する陸上自衛隊第304水際障害中隊 (中村祐治中隊長) の訓練が16日夜から17日早朝にかけ、 美浜町和田の煙樹ケ浜で行われた。 2年目のことしは今月から10月にかけ、 計77日間の水際地雷敷設ほか関連する訓練を実施。 6月末からは福岡県の小郡 (おごおり) 駐屯地から同じ水際障害中隊が美浜町に入り、 煙樹ケ浜で訓練を予定している。
 第304水際障害中隊は和歌山駐屯地 (司令は中村中隊長が兼任) の主力部隊で、 煙樹ケ浜の水際地雷敷設訓練は地元漁協等の同意を経て、 昨年夏に初めて実施された。 ことし初めての今回は、 中村中隊長以下八十数人の中隊から約30人、 2台の水陸両用地雷敷設車などが参加。 16日夕方から海岸に敷設車への地雷装てん等のための基地を構築、 午後8時半ごろから敷設車が海上に出る訓練が始まり、 沖合い約200㍍、 幅約1㌔の訓練海域で午前5時ごろまでに、 2回の水際地雷原構築訓練を行った。
 この日は海岸と海上だけでなく、 松林内にある訓練場でも水際障害関連訓練を実施。 今後は30日から6月9日までを訓練期間とし、 次回の海上地雷敷設訓練は30日と31日に行い、 28日には人命救助等を目的とした防災訓練を予定している。 また、 6月末から7月末にかけては、 福岡県の小郡駐屯地 (第5施設団第9施設群) から同じ水際障害中隊が敷設車等とともに美浜町へ入り、 煙樹ケ浜での訓練を実施するという。