災害時に飲み水を確保しようと、 みなべ町は来年度に各家庭の協力を得て井戸水の水質検査を実施する。 災害などの断水時に共同で使用するのが目的で、 町では4日から開会する当初議会の新年度予算 「災害時協力井戸水質検査補助金」 として25万5000円を提案する。 小谷芳正町長は 「あらかじめ水質を検査しておき、万一の災害に備えたい」 と話している。  災害時に飲料水を確保する取り組み。 東日本大震災などの大震災では 「まず飲み水が必要」 という教訓を生かし、 万一の場合に共同で活用できる井戸の水が飲料水として使用できるかどうか、 町が各家庭協力を求めて水質を検査する。 近い将来に発生が予想されている南海トラフの巨大地震では、 水道管が損壊して断水する可能性もある。 町内ではすでに西岩代地区で、 住民が自主的に各家庭の井戸を調査する取り組みを実施しており、 小谷町長は 「津波の被害に遭いやすい旧町内でも取り組んでいきたい」 と話している。
 新年度予算案ではこのほか防災対策として、 消防団を対象とし、 アマチュア無線免許取得費用助成 (113万8000円) を計上。 昨年、 みなべ町消防団の班長以上41人が東日本大震災被災地の岩手県と福島県を視察した際、 「携帯電話は使えず、 情報を伝達する手段がなかったが、 そんな中でもアマチュア無線が有効に使えた」 という現地の声を生かす。