新聞によりますと。筆者が園児だった頃、このフレーズと独特のメロディーを耳にした夜は、あまりの恐さに寝付けなかった。当時、土曜午後10時から放送していたテレビ番組「ウイークエンダー」。事件を振り返る番組だが、始まる前に寝ようとしたものだ。翌日幼稚園が休みで寝たがらない筆者を早く寝かそうと、9時前にバラエティ番組が終わると親に「早く寝ないとウイークエンダー始まるよ」と言われていた。筆者が園児の頃は、就寝時間が午後10時を過ぎることはほとんどなかった。調査によると、それが平成12年には1~3歳の子どもで10時以降に就寝する割合は約6割もあった。
 遅寝はなぜ悪いのか。由良町PTA会員研修会の取材で、小児科医で子どもの早起きをすすめる会会員の星野恭子さんの講演「生活リズムと心身の発達への対応」を聴いて分かった。星野さんによると、乳幼児の遅寝習慣は、情緒不安定やうつ、中学生の肥満傾向などその後の発達や神経に悪影響を及ぼすとのこと。睡眠不足は学力低下、心身の不調にもつながる。これらはホルモンの問題など人間のメカニズムに起因しているという。
 早寝での睡眠時間の確保だけでなく、早起きも重要で、「早起きは命のリズム」と星野さん。人間は昼に活動するメカニズムで、朝の光は、25時間の体内時計と24時間の外部環境とのずれを修正する役割があるという。昔から言われる早寝早起き、質の高い睡眠、規則正しい生活が大事なのは、すべて人間のメカニズムに沿ったこと。子どもの夜更かし習慣は、親の都合、影響によることが大きい。早く寝かせることは子どものため。子どもの就寝時間、見つめ直してみてほしい。   (昌)