巨大地震の津波対策で市内湯川町の亀山 (海抜121㍍) を周辺の住民ら1万人が避難できる場所にしようと、 丸山区 (谷本隆史区長) と地元自主防災会 (中野大雄会長) が、 避難路の整備などを進めている。 当面は2カ所の避難路整備に5000万円程度の予算が見込まれており、 17日には中村裕一県議を案内して現地を見てもらい、 県補助の働きかけなどを要望した。
 市内では最大約17㍍の津波襲来が予想されているが、 避難できるような高台が少なく、 亀山は重要な避難場所になることが予想されている。 そういったことから区と防災会ではこれまでも市の補助金を受けるなどで避難路を整備。 地元中央集会所前には避難場所や海抜などを記した看板も設置した。 今回、 新たに避難路整備を計画しているのは、 亀山のすぐ南側にある宮山 (海抜24㍍) と西側にある西山 (同31㍍、 日高町の西山とは別)。 それぞれ200坪から300坪の広さがあり、 高台として避難場所となるが、 両方の場所からより一層海抜が高い亀山まで続く避難路を整備したい考え。 現在、 里道はついているが、 高齢者など避難弱者らも通りやすいように、 幅1㍍の舗装された道が必要としている。 距離は宮山、 西山から亀山までそれぞれ約200㍍となっている。 両方の山頂は平地ですでに木々が伐採されて更地になっており、 そこまで登る避難路や太陽光発電を使った電灯も設置している。
 谷本区長や中野会長は 「いざ災害が発生したときに、 亀山には湯川地区だけでなく、 市街地の方面から多くの市民らが避難してくると予想される。 自分の地域だけ助かればいいのではなく、 そういった人の受け入れ態勢も整えていく必要がある」 と話している。 この日、 現地を実際に歩いた中村県議は 「避難路の整備は、 市町が主体となって行う事業で、 県や国が補助金を出す格好になる。 私も県議として何か手伝っていきたい」と述べた。