「地域の絆をたすきでつなぐ」を合言葉に県内の小中学生が熱戦を繰り広げる第12回県市町村対抗ジュニア駅伝競走大会は17日、紀三井寺公園補助陸上競技場をスタート、県庁前をゴールとする10区間21・1㌔に29市町代表(北山村は不参加)とオープンの計42チームが参加して争われた。地元勢はVゴールこそならなかったものの、日高川町が会心のレースで初入賞の4位、みなべ町が3年ぶり4回目の入賞となる5位でフィニッシュ。両チームと印南町は「新記録証」を獲得した。御坊市は最後まで健闘を見せたが、12年連続入賞にわずか12秒及ばず9位となった。
 日高川町は1区が10位(順位はオープン含む)。2区・岡が区間3位の力走で5位に浮上すると、中盤は5区・原の区間2位の快走などで入賞圏内をキープした。終盤に入ると、8区・西川が4人抜きし、9区・上山、アンカー・堀江もそれぞれ安定した走りで順位を落とさなかった。1区から8区まで8人が9位に終わった昨年のレース経験者。リベンジに燃えたことしは昨年のタイムを2分4秒も更新し、第9回大会の最高記録を1分55秒塗り替える1時間11分46秒をマークした。熊代信彦監督は「みんな力をつけてくれ、特に中盤の選手がよく走ってくれた。タイムもよかったし、本当にみんなよく頑張った」と喜びを爆発させた。
 みなべ町は1区・沖見が区間トップと大活躍。2区から5区までは粘り強くたすきをつなぎ、終盤は7区・西村光の3人抜き、9区・西村翔、アンカー・林の力走などで盛り返した。記録は1時間12分6秒で、第9回大会の過去最高タイムを7秒更新。順位も過去3回の入賞時(いずれも8位)を上回った。榎本徹監督は「1区で流れに乗れ、10人全員がブレーキなく走れた。入賞、新記録、過去最高順位で、いうことがないです」と笑顔でレースを振り返った。
 12年連続入賞を目指した御坊市は2区・北野が8人抜き、3区・浜中梨と6区・杉本が区間上位の力走。一時は上位争いに加わるなど意地を見せたが、後半踏ん張りきれなかった。最後はアンカー・西野の追い上げも届かなかった。土生幸弘監督は「連続入賞が途切れたのは残念の一言だが、記録は去年よりよかった。選手は頑張りを見せてくれたと思う。ことしはフレッシュなチームだったので来年期待している」と悔しそうに話していた。
 レースは田辺市が初優勝した。
 表彰式では8位入賞チーム、区間賞(上位3選手)のほか、第9回大会以降の新記録をマークした11市町、5年連続登録競技者14人の表彰も行われた。新記録証の授与を受けた印南町は第9回大会のタイムを23秒更新し、地元勢の5年連続登録競技者は由良町の笹裏真樹君(由良中3年)、印南町の芝中舞さん(日高付属中3年)、日高川町の大前将暉君(中津中3年)と中原廉仁君(大成中3年)。総合成績上位と、地元勢の順位、区間上位入賞者は次の通り。
 総合(タイムはすべて1時間台)①田辺市9分35秒②和歌山市9分46秒③海南市10分34秒④日高川町(大前将暉、岡奈津美、向畑涼花、垣口里奈、原直希、楠本鈴、蔵道樹生、西川由季子、上山皓生、堀江奎斗)11分46秒⑤みなべ町(沖見史哉、下野はるか、清水梨穂、尾﨑葉也瑠、石上勝大、中村彩夏、西村光輝、山添真奈、西村翔磨、林大記)12分6秒⑥紀の川市⑦岩出市⑧かつらぎ町⑨御坊市12分52秒⑯印南町15分42秒⑱由良町16分4秒美浜町18分12秒日高町19分9秒
 区間賞1区3・0㌔①沖見(みなべ町)9分9秒▽2区1・7㌔③岡(日高川町)5分52秒▽3区1・6㌔②浜中梨央那(御坊市)5分24秒▽5区2・2㌔②原(日高川町)6分40秒▽6区1・4㌔③杉本瑠奈(御坊市)5分3秒