経営者の高齢化、後継者不足で空き店舗が増えて年々疲弊する市内商店街。しかし、ここ数年取材をして感じるのは、商店街が再び復活する可能性を秘めているというか、活性化の方向へ少なからず動いているというか、何か明るい兆しが見えるような気がする。
 というのは、御坊商工会議所など関係者が「何とか商店街を再び活性化しよう」といままで以上に知恵を絞って各種取り組みを展開しているからで、他の人たちにも商店街活性化の意識が広がっているように思う。例えばイベントでみれば1店逸品運動、百円笑店街、復活商工祭を催し、にぎわいをみせている。また、若者が空き店舗を利用して活性化イベントを実施するようにもなってきた。観光面では商店街を含む寺内町をアピールし、誘客に努力もしている。食の面では市などが「花かご弁当」も開発した。
 さらに注目されるのは、空き店舗の有効活用。すでに若者が衣類や駄菓子販売、カフェなどを行うケースもいくつか出ており、見た目にも明るい雰囲気が商店街に注ぎ込まれたような気がする。会議所ではさらに空き店舗活用推進へ県や市に家賃補助も要望することにしており、やる気のある若者らが集まることを楽しみにしている。筆者としては市内に散らばっている店舗を商店街に引き込むというのも手っ取り早いのではないかとも思う。ただ、商店街には大きな駐車場がないのがネック。行政の施策として津波避難タワーを兼ねた立体駐車場でもしてくれればいいのだが...。取りとめのない話になってしまったが、何か動き出さなければ何も変わらない。商店街はいま再び復活に向けて動いていると、期待している。(吉)