小中学校の夏休みが去る20日から始まり、早くも1週間が過ぎた。「夏休みはまだまだこれから」と思っている学生も多いと思うが、あっという間に休み期間は過ぎてしまう。長期休暇は学生に与えられた特権。働き始めると、1カ月以上にもわたる休暇はほとんど無理。この長い休み期間にしかできないことに挑戦し、思い出に残る有意義な夏休みにしてほしい。
 とは言っても筆者が過ごした夏休みを思い返してみると、計画性はゼロ。休みに入る前までは「早く宿題を終わらせ、後半は自分のやりたいことを存分に楽しもう」と思うのだが、結局はぐうたらな生活。特に困ったのが小学生時代の絵日記の宿題。8月末から追い上げをかけるのだが、その日の天気が分からないし、もちろん1日の行動も思い出せない。挙句の果てに途中でリタイヤする始末。夏休みの工作や読書感想文も間際でしかやらなかった。高校や大学時代に至っては夏休みをどんな風に過ごしたかさえ記憶にない。
 何も宿題を計画的に終わらせるのが長期休暇の使い方とは思わないが、やっぱり張りのある生活を送る方が充実する。勉強以外でも精力的にスポーツに取り組んだり、知らない場所に行ってみるような冒険をしたりするのもいいかもしれない。大人になっても思い出として残る。時間の経過は誰でも同じで、その中でどう生活するかは人それぞれ。
 40日間にわたって自由な時間を過ごせるのは学生時代の夏休みしかない。「まだ始まったばかりで、あと1カ月以上もある」と余裕でいられるのはいまだけ。中年サラリーマンのオヤジから経験を踏まえた助言に耳を傾けてもらえればと思う。     (雄)