湯浅御坊道路有田―御坊間の4車線化事業化などが決定した国土交通省の平成24年度道路関係予算について、 仁坂吉伸知事は11日、 全国の2車線高速の交通量を比較のうえ、 「今回の決定は極めて正しい」 と評価。 政権交代後の予算凍結などこれまでの経過は 「3年間、 間違った意思決定で計画が遅れた」 とし、 「この遅れを取り戻すため、 御坊―南紀田辺間 (の4車線化) も事業化を強く要望していく」 と決意を示した。
 県内の高速道路は、 海南―有田間 (9・8㌔) が昨年5月に4車線化が完了し、 有田から現在終点の南紀田辺までは2車線。 有田―御坊間 (19㌔) は2車線の一般有料道路として本供用、 続く御坊―南紀田辺間 (27・2㌔) は4車線が前提の高速道路 (近畿自動車道) として計画、 現在は2車線の暫定供用となっている。
 自民党政権の平成21年5月には、 御坊―南紀田辺間の4車線化に約750億円の予算がつき、 事業化が決定したが、 政権交代後に予算は凍結。 さらに翌年の凍結一部見直しの際も、 「有田―御坊間が2車線のまま南の御坊―南紀田辺間を4車線化するのはおかしい」 との理由で復活が見送られていた。
 今回は2車線本供用の有田―御坊間の4車線化の事業化決定で、 今後は用地買収等も必要となるが、 仁坂知事にとっては就任直後から取り組んできた環境影響評価等の手続き、 おととし11月の都市計画決定後の国等への働きかけがようやく実を結んだ形となり、 喜びもひとしお。 11日の記者会見では全国の高速2車線区間 (253区間) の交通量比較表を示し、 有田―御坊間、 御坊―南紀田辺間がいずれもトップレベルにあることを強調。 「この表をみても、 今回の決定が (事業化の) 順番からいっても絶対に正しいといえる。 県内の道路整備は (民主党政権下で) 3年間、 間違った意思決定で遅れたので、 この遅れを取り戻してもらうよう、 早くやってもらいたい。 御坊―南紀田辺間も有田―御坊間の4車線化によって渋滞が移動するので、 一日も早く事業化してもらえるよう引き続き要望していく」 と話した。