「マンキー(monkey、サル)」「タイガー(tiger、トラ)」「レッド(red、赤)」…娘が保育所で教わる英語を楽しそうに口にする。異なる文化や民族、歴史に触れることは人の成長を促してくれる要素の一つだろう。英語は世界共通言語として認識されており、学んでおけば、多くの人とコミュニケーションをとれるようになる。

 分かっているが難しい話。数年前、新婚旅行でイギリスに行ったが苦労した。「リーディング」(読む)と「ライティング」(書く)はそれなりに「できた」が、「リスニング」(聞く)と「スピーキング」(話す)はさっぱり。アメリカ英語だの、イギリス英語だのに関係なく、スマホの翻訳アプリに頼るほかなかった。

 先日、美浜町和田地内、入山の古民家カフェ「しいざきのおうち」で、イベントの「世界を渡るコミュニケーション:旅と生活から学ぶお話し会」が開かれ、取材した際、世界を旅したトラオレ美菜子さんは「シャイは損。言葉が通じなくても何とかして伝えようとすると、周りは分かろうとしてくれるし、恥ずかしさを取り除けばコミュニケーションは成り立つ」。ロンドンの街やマンチェスターの駅で、何もできなかった筆者にとって、はっとさせられる言葉だった。

 イベントの最後、記者にも感想を聞いてくれ、妻が言う「子どもには国外旅行の経験をさせたいですね」と答えた。大人になると人目を気にし、失敗を恐れたり、よりよく見せようとしたり、緊張しがち。英語の教育はもちろん、国内外や子どもに限らず、恥ずかしがらずにコミュニケーションをとろうとする姿勢が大切だ。(笑)