今回紹介するのは森新著の「脱マウス最速仕事術 年間120時間の時短を実現した50のテクニック」。仕事でパソコンを使っている人は多いと思うが、その多くはキーボードとマウスをセットにしているだろう。本書ではそんなマウスの作業を省くことで仕事効率をアップさせる方法が掲載されている。

 効率アップ法とは、簡単に言えば、ショートカットを使いこなすことだ。いくつか紹介すると「ctrl」を軸とする方法では「C」でコピー「X」で切り取り、「V」で貼り付けは多くの人が知っているだろうが、「A」で全選択、「F」で検索、「S」で上書き保存、「P」でプリント、「W」でタブ削除などがあり、「Z」で戻る、「Y」で進む、「tab」でブラウザなどで隣のタブに移ることができる。「ctrl」以外では「F12」が名前をつけて保存、「F7」が入力した文字をカタカナにする、「ウィンドウズボタン」+「D」でデスクトップに戻る、のも個人的に便利に感じた。こういったショートカットはわかりやすい一覧表のような形で表されている。

 ただショートカットを暗記するだけなら、書籍を買わなくともネットで検索すればいくらでも出てくるだろう。本書ではただの暗記でなく、読み進める中で理解しながら習得することができる。なぜ「脱マウスが必要なのか」から始まり、キーのマークの意味やキーボードの構造の理解、「Ctrl」「Windows」「Alt」の使い分け、押さえるべき数字系ショートカットキーなど。最後の章では両手を使ったショートカットキーを紹介しており、脱マウスが実現できるようになっている。

 パソコンのショートカットキーは、誰もが少なからず使っているだろう。初めて知ったときは「目からウロコ」の状態でその便利さに驚き、「もっと覚えよう」とは思うものの、学ぶ機会がなくそのままという人もいるだろう。そういった人や、パソコンを使う頻度が増えた新社会人などにはおすすめだ。(城)