炎といえば赤色をイメージするが、赤い炎は最も低温なのだそうだ。温度の高さによって炎の色が変わる色温度は赤色が約1500度、約3500度になると黄色、約6500度では白色、1万度になると青色になるという。青い炎のように赤よりも静かにそして熱く燃える、そんな思いを込めて「青く燃えろ」をチームスローガンに、日高地方に新しい中学生サッカーのクラブチームが発足した。FCフライハイツだ。昨年から小学部をスタートさせて大会等に参加していたが、4月から中学部も始まった。

 御坊市を拠点に誰もが気軽にサッカーを楽しめる環境づくりに取り組んでいるSISスペシャルプログラムの坂本寿里也代表が監督を務める。御坊市を拠点に中学生クラブチームのベロー・ラ日高で長年監督を務め、昨年急逝した梅本昌照さんの遺志を引き継ぐ形で新たなスタートとなった。坂本代表が中学時代所属していた日高フューチャーズへの思いも込めて、チーム名をFCフライハイツU15ベロー・ラ日高&フューチャーズにした。由良FCの選手も加わり、日高を代表するチームの一つとして産声を上げた。

 日高地方では中学校の部活でサッカー部はすでに存在しない。クラブチームもこれまで由良とダニーニャ中学部の2つしかなく、紀南や海南のチームに所属する選手が年々増えている。地元でもっと気軽に楽しくサッカーがしたいという小学生選手はたくさんいるだろうが、受け皿が少なければ競技人口の減少につながるのは明らか。フライハイツが新たな受け皿となったのは明るい話題。青く燃える中学生の姿が今後、子どもたちを明るく照らしてくれるだろう。(片)