トマト農家の小川さん(奥)のハウスを見学する信愛女子短大の学生ら

 障害者継続就労A型事業を運営する印南町の株式会社ワークメイト(石橋幸四郎代表取締役)は、和歌山信愛女子短期大学と共同で、市場に出荷されない規格外のミニトマトを使った加工商品開発に取り組む。26日、同大学生活文化学科の西出充德教授とゼミ生6人がワークメイトを訪問。商品のアイデアを発表し、トマト農家の生産現場も見学した。

 両者は昨年3月、ミニトマトの加工商品開発に関する協定を締結。ワークメイトでトマトをピューレ状に加工したものを、学生らのアイデアで商品化する。開発した商品は白浜など県内の土産物店で販売し、ワークメイト利用者の賃金確保にもつなげたいという。

 トマトは地元農家からの提供を受け、印南特産「キャロルセブン」の規格外のものを使用する。学生らは糖度が高いキャロルセブンの特長を生かし、ピューレを使ったアイスクリームを提案。トマト味のプレーンと、梅ジュース、はちみつを加えた計3種類の試作品を持参し、ワークメイト管理者の的場信夫さんらと試食しながら意見交換を行った。商品はトマトが苦手な人も食べられるようなスイーツを作る方向で進めていく。その後、西ノ地にあるトマト農家小川朗さん(54)のハウスへ移動。小川さんからキャロルセブンの栽培などについて話を聞いた。

 学生らはこの日の活動を参考に、商品アイデアをブラッシュアップしていく。2年生の角田怜帆菜さん(20)は「実際に農家の方が育てている現場を見て勉強になりました。トマトの素材や甘さを生かした商品を作っていきたいです」と話していた。