先日、特殊詐欺の被害を未然に防いだとして、御坊署がローソン御坊名田町店の店員に感謝状を贈った。電子マネーカードを購入しようとした客に理由を尋ね、家へ同行。パソコン画面の状態や犯人との電話のやりとりから、詐欺と確信、通報した。適切な対応と迅速な通報で詐欺被害の未然防止に貢献。気付き、声かけから通報まで、素晴らしい行動だったと思う。

 一方、県内では特殊詐欺が多発。県内で今年に入って11月末までに確認された特殊詐欺の被害は91件、被害額は約3億4200万円に上り、昨年同期比で件数は3件減少しているが、被害額は1億8200万円増加して約2倍に。御坊署管内の被害は御坊市1件、日高町2件の計3件、約690万円となっている。91件のうち架空請求詐欺の被害は57件、約2億6500万円。通信会社をかたった利用料金の未払いがあるとの話から、誰にも相談しないうちに複数回にわたり現金をだまし取られ、被害が大きくなるケースが相次いでいるという。

 また、被害者の年齢構成をみると、19歳以下0人、20代5人、30代4人、40代6人、50代11人、60代17人、70代が26人、80代以上が22人。60歳以上が計65人と半数以上を占めている。御坊署は「知らない相手からの電話やメール、身に覚えのない話があれば、気軽に警察(御坊署℡0738-23-0110)に相談してください」。犯人は手を変え品を変え、皆さんのお金を狙っている。家族らで集まる機会が増える年末年始。明るい話題ではないが、特殊詐欺についても話をしてもらいたい。「私は大丈夫」と一人で高をくくるではなく、「私たちは相談し合うから大丈夫」というネットワークができれば。(笑)