復興に必要なものについて発表する児童

 みなべ町は19・20日、南部小学校(爰川英人校長)の6年生36人を対象に、災害復興を円滑に進める事前復興計画についての特別授業を行った。

 町では昨年度、南海トラフ地震の被災直後にいち早く復興に取り組むことができるよう、住民参加型で事前復興計画を策定。特別授業は子どもたちにも災害の恐ろしさや事前復興計画のことを知ってもらおうと、今年度から沿岸部の小中学校で実施している。これまで南部中、岩代小で行われ、南部小が3校目となる。

 授業は3コマにわたって行われ、1コマ目は19日、地震や津波が発生するメカニズムなどについて学習。20日の2・3コマ目はみんなの命を守るためにできること、復興のために必要なものや場所、それがなぜ必要なのかをグループで考え発表した。

 命を守るためにできることとして、多くのグループから避難場所を大きくすることや避難タワーをつくることが挙げられ、「家を高台につくる」「市街地を海から離す」などの意見もあった。復興のために必要な物では、家、電気、食料品、薬局、お風呂などが挙げられ、「生活に必要だから」「もしもの時に無かったら困るから」などの理由が発表された。

 授業の最後は町総務課の越本進男消防防災室長が総評。松本宗士君(12)は、「授業を聞いて、地震の対策について家族できちんと話し合っておかないといけないなと思いました」と話していた。