長年の歳月を経て老朽化が進む野口橋

 御坊市が野口と藤田町藤井にかかる市道の野口橋について、老朽化に伴い廃止(撤去)または更新(改修・新設)するかを検証しようと、今月22日から来年1月31日まで、周辺住民や利用者らを対象にしたニーズ調査を実施する。

 野口新橋の上流に位置する野口橋は1959年の架設以来、64年が経過。延長351・8㍍、代表幅員4・8㍍。藤井側の幅員が狭いため乗用車の対向ができず不便だが、一定の利用があり、98年には補修工事が行われた。2003年に市道認定され、県から市に管理が移されており、市が実施した17年と22年の点検ではいずれも早期に措置を講ずべき状態を示す「Ⅲ判定」となっている。

 ニーズ調査は野口と藤井地区の全1266世帯にアンケート用紙を配布し、通学や通勤、レジャーなど目的別の利用状況の把握や必要とするかどうかの意向を調べ、市ホームページでも広く回答を求めていく。市は昨年11月15日の午前7時から午後7時までの12時間、橋の交通量を調査しており、自動車と自動二輪車が計740台、歩行者と自転車が計90人(台)だった。

 橋の修繕や撤去には億単位の予算が必要で、新設となればさらに大きなコストがかさむことが見込まれる。市都市建設課は「ニーズ調査をもとに、2024年度中に廃止か更新かの方針を出したい」と話している。