ベロー・ラの新監督に就任する坂本さん

 中学生サッカークラブチームのベロー・ラ日高の新監督に、御坊市を拠点に子どもから大人まで気軽にサッカーを楽しめる教室等を提供している「SISスペシャルプログラム」の坂本寿里也代表(33)の就任が決まった。前監督の梅本昌照さんが10月10日に急逝(享年58)し、チームスタッフから後任の打診を受けた。梅本さんが大事にしていた「自分の力で考える」を引き継いだチーム作りに取り組む。

 坂本代表は小学生がエストラッサ湯川、中学は日高フューチャーズ、高校は初芝橋本でプレー。梅本さんは御坊キックマン、ベロー・ラ日高の監督で別のチーム。大きな接点はなかったが、坂本代表が中学3年のとき、日高トレセンメンバーに選ばれ、トレセンコーチだった梅本さんから初めて指導を受けた。それまでボランチだったが、フォワードに抜擢され、「もっと自由にやっていい。頭の中で思い描いていることをプレーで表現してみて」といわれたことが今でも心に残っており、その後のプレーにも影響を受けたという。

 5年前、大阪から帰郷してSISを立ち上げようと考えていたときも梅本さんに相談し、背中を押してもらったことが大きな力となった。「ゆくゆくはベロー・ラも任せたい」との言葉ももらっていた。

 梅本さんが急逝し、ベロー・ラは監督不在の中、熱心に指導を続けていたコーチ陣から監督就任の打診があり、思いを受け継ごうと快諾した。

 新生ベロー・ラ日高の始動として、23日午後7時から御坊小学校グラウンドで体験練習会を開く。中学3年生が引退すれば部員がほとんどいないため、来年度からの本格的な活動へ向けて小学6年生や中学1、2年生が対象。SISでは小学生チームのFCフライハイツがあり、将来的には中学1年部門をフライハイツU13フューチャーズ、中学3年以下をフライハイツU15ベロー・ラとして県のリーグに参加する構想もある。

 坂本新監督は「サッカーの楽しさをより深められるよう、どうすれば上手くなれるか、どうすれば試合に勝てるか、みんなで考えながら質の高いサッカーを目指したい」と話した。