選果機を次々に流れるゆら早生

 由良町里のJA紀州ゆら柑橘撰果場で5日、極早生ミカン「ゆら早生」の選果作業が始まった。今年は小玉傾向だが、例年通り糖度が高く、11月初旬まで東京、大阪などに出荷される。

 選果場では果実の大きさや見た目のきれいさのほか、センサーで糖度や酸度をチェックし、出荷箱に詰められる。糖度が11度以上のオリジナルブランド「ゆらっ子」は約6割の見込み。今シーズンは東京、大阪、富山、福島を中心に約350㌧(昨年355㌧)の出荷を計画している。

 同JA柑橘営農担当の向井宏幸さん(50)は「カメムシの被害が出ているのが心配だが、今年は夏に高温が続いたことなどから甘味が強くて酸味が少ない。味はいい」と話している。日高地方ではAコープゆら店とさわやか日高で販売される。

 ゆら早生は1985年に由良町で誕生した品種。宮川早生という品種の枝変わりとして発見され、1995年に品種登録された。早生種の中でも早い時期に収獲される極早生種。果肉を包んでいるじょうのう(皮)も柔らかく、糖度が高いのが特長。